2016年10月16日(日)に行われた平成28年度宅建士試験。第1回となる平成27年度宅建士試験の難易度が高かったため、今回の試験も難易度が高いと予想する声もありました。
その結果ですが、難易度としては昨年よりも「易しい」との声がネット上で上がっています。実際にフォーサイト宅建士講座では、試験日当日に公式ホームページに講評が掲載されています。
この講評を一部引用すると『今年の試験について、全体的な難易度は、「やや易しい」という印象でした。基礎的な問題や過去に出題された問題を、ミスなく必ず得点しなければならないのが特徴でした。』とあります(2016年10月16日現在の講評です。今後評価が変更になる場合があります)。
なるほど試験対策スクールも、今回の試験は比較的取り組みやすい問題という評価のようです。
なお、フォーサイトの講評ページには「権利関係」「法令上の制限」「宅建業法」「その他の法令」のそれぞれの難易度や出題傾向など詳細な分析が掲載されていますので、今回の宅建試験を受験された方はご覧になると良いでしょう。
▲フォーサイト宅建士講座(2016年宅建試験講評ページから)
また日建学院でも講評が早くも掲載されています。
今年度の宅建試験について、全体的に昨年度より難易度が低かったといえる。
権利関係は、昨年度より難易度は低かったといえる。
(中略)
法令上の制限は、例年通りの難易度だったといえる。(中略)
宅建業法は、昨年度より難易度は低かったといえる。(中略)
全体的な難易度は例年より低かったといえ、過去問を中心としてしっかりと学習をしてきた受験生であれば、解答できる問題が多かったといえる。引用 日建学院
http://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/housing/kaisoku/number.aspx
(注、2016年10月16日現在の講評です。)
これは第1回宅建士試験でもそうですが、試験問題が難しければ合格ラインは下がるだけです。反対に今回のように全体的に問題が易しい場合には、合格ラインが上がります。
つまり合格ラインが動くだけの話ですが、今回のように合格ラインが上昇しそうな年度では、「標準的な問題」を確実に正解する必要があります。過去問を中心にした学習をしていれば正解しそうですが、人間にはミスがあるもの。つまり簡単な年度だと、「ミスができない」難しさがあります。
(画像はイメージです。)
したがって今回受験された方が行うべき行動としては、まず解答速報で得点を出すことです。今年は問28や問29で解答が割れました(割れ問)。したがって万全を期すため複数のスクールの解答速報で自己採点されると良いでしょう。
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そして次にすべきことは、大手スクールの無料成績診断サービスで、予想順位など全体における自分の位置を知ることです。
宅建試験は相対評価で合格が決まる試験です。特に今回のような全体の得点が上昇しそうな年度では、無料成績診断の利用は必須です。なお今年度はTAC・LEC・大原などが無料成績診断サービスを行っています。
【関連リンク】宅建試験無料成績診断、ボーダーラインの予想に【TAC・LEC・大原まとめ】
そして最後にすべきことは、宅建試験から1週間ぐらいたったら「すっぱり忘れること」が大切です。2016年度宅建試験の合格発表は平成28年11月30日(水)です。いまから1か月以上ある訳ですが、この間、宅建試験の結果に一喜一憂するのは時間の無駄ですし、精神的にも良くありません。
私も宅建試験に挑戦し合格しましたが、宅建試験終了後はスイッチを切り替え、次のステージに進みました。今考えてみれば最善の選択であり、ぜひ今年の宅建試験を受験された方にもおすすめしたいです。
【2016年11月30日追記】
2016年度宅建試験の合格発表がされました。合格ラインは35点です。このほか合格率など詳細についてはこちらの記事「【速報】2016年宅建試験合格発表!講師コメントまとめ、合格ラインは?」をご参照ください。