国家資格であり必置資格(病院などの事業所で、一定割合の資格取得者を置かなければならない)である管理栄養士。高度な知識をもとに、食事の栄養面から健康管理までサポートするプロフェッショナルな資格です。
そんな管理栄養士ですが、試験に合格して仕事に就いても、稼げない(収入が少ない)ようです。
(画像はイメージです。)
管理栄養士になるのは難しい【資格取得の方法】
管理栄養士は国家資格であり、受験資格が要求されます。独学で取得することはできません。具体的には次のようにして資格の取得を目指します。
- 栄養士の資格取得後、一定期間の実務経験を経て、管理栄養士試験に合格。
- 管理栄養士養成施設を修了し、管理栄養士試験に合格。
どちらにしても、資格取得まで数年かかるよ
試験も簡単ではない【合格率は?】
そして試験自体も簡単ではありません。出題科目も多く、そして専門施設や実務で数年費やしたにもかかわらず、合格率は40~50%前後です。
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試験に合格、しかし収入が少ない【転職も】
そんな難関資格と言っても過言ではない管理栄養士ですが、収入が少なく、転職する例もあるようです。
管理栄養士といえば病院や介護施設などで働く印象が強いかもしれないが、活躍の場はそれ以外にも、食品メーカー、飲食店、保育園、社員食堂と多岐にわたる。
(中略)
松本カンナさん(仮名、26歳)は、新卒として地元ではサービスに定評のあった“優良”保育園に就職。しかし、月収は額面20万円にすら届かず、管理栄養士手当は5000円。ボーナスは雀の涙ほどだった。同園は管理栄養士のカンナさんと、栄養士の2人体制で子どもの栄養管理に務めていたが、職場の人手不足は深刻で、衛生管理も劣悪だったという。
(中略)
心身が疲弊しつつも、子どもの健康・食育のために何とか仕事を続けようとした彼女だったが、やはりブラックな職場をブラックたらしめるのは、そこで一緒に働く人間に他ならない。「当時の保育士の主任は50代の女性でしたが、長年主婦をやっているからか、私が作る料理に対してはよくケチをつけてきましたね。『あんまり美味しくないわね~これ』『見た目が茶色いわね~』みたいな。しまいには『管理栄養士なのに牡蠣に当たったの?』とか嫌味まで言われて、“うるせえよ、どこの姑だよ!”って感じでしたね。結局、勤続2年目で早期退職しました」(カンナさん)
現在、カンナさんは派遣社員として大手建設会社の事務(月収25万円)の仕事をしている。
引用「国家資格なのに稼げない!脱落者続出「管理栄養士」の受難 | ダイヤモンド・オンライン」
国家資格なのに稼げない!脱落者続出「管理栄養士」の受難 | ニュース3面鏡 | ダイヤモンド・オンライン
近年、健康志向の高まりや食育ブームなどもあって、注目されている「管理栄養士」。その職業に対する世間一般的なイメージとしては、「専門性が高いので給料が良さそう」「国家資格なので就職先はいくらでもありそう ...
diamond.jp
なぜ所得が少ないか?その原因は?
管理栄養士は栄養士の上級資格であり、しかも事業所では一定の割合の資格者が必要な必置資格です。にもかかわらず所得(収入)が少ないのはなぜか?
これは上のダイヤモンドオンラインの記事にもありますが、管理栄養士の資格への理解が足りないことが原因です。
例えば介護施設の場合だと、介護職員はどうしても必要であり、費用対効果が目に見えます。これに対し、料理の見栄え(華やかさ)は目に見えますが、栄養分の計算は目に見えません。
理解が足りない経営者だと、コストカットに向かいがちだよね
このように管理栄養士に対する理解の欠如が、低所得の原因です。
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また超高齢化社会+財政の逼迫(ひっぱく)により、介護報酬が減っています。これも管理栄養士の低所得に影響を与えています
これは介護施設の場合ですが、他の業種においても管理栄養士に対する理解不足から、低所得につながっているように思えます。
しかしながら管理栄養士の重要性は言うまでもなく、所得を含めて今後の喫緊の検討課題となりそうです。