2016年1月27日(水)に2015年度(平成28年度)行政書士試験の合格発表がされました。試験日が昨年の11月初旬なので、約2か月半ですね。記述式採点など、解答速報では合否が分からない点があるので、心配されていた受験生の方も多いと思います。そして合格された方、おめでとうございます。
今回の行政書士試験の特徴ですが、やはり13.1%という高い合格率ですね。行政書士の実務に就けば合格率など関係ありません。ただ行政書士試験の合格率は一年おきに上昇と下降を繰り返す傾向があります。すると、「平成28年度行政書士試験は難易度が高くなり、合格が難しくなるのでは?」、そんな予想も出そうです。
参考記事 2015年度(平成27年度)行政書士試験合格発表、合格率は13.1%。法令択一と没問が影響か
しかしこのような見方もできます。行政書士試験は合格が難しく、中上級レベルの受験生の方が多くいらっしゃいます。その層の受験生の方が、今回(平成27年度)の本試験で合格者として消えた、こんな考えです。
すると平成28年度本試験では、実力を持ったライバルが減り、合格が難しくなることはないとも予想できます。どちらにせよ、行政書士試験は法律の理解を必要とする試験ですから、合格に向けて一生懸命勉強する点は変わりませんが。
ここまで前置きが長くなりました。今回(2015年度)の行政書士試験合格発表を受けて、各スクールの講師の方の反応・コメント・動画を紹介します。
LEC横溝慎一郎先生
LEC行政書士講座の実力派講師と言えば、横溝慎一郎先生ですね。行政書士試験の指導歴は10年以上(もっと長いかもしれない)の超ベテラン講師の方です。そんな受験指導経験豊富な横溝慎一郎先生の公式ブログ「横溝慎一郎行政書士合格ブログ」からです。
2015年度本試験合格おめでとうございます。
あなたが必死に努力をした成果が形になったこと。
そしてここに至るまでにさまざまな壁にぶつかりつつも、 それをあなたがしっかり乗り越えてきたこと。
なによりも ひとつの目標に向かって一心不乱に努力してきたあなたのそのがんばりに心から敬意を表します。
横溝慎一郎先生らしい優しいコメントですね。そして難関試験とも言える行政書士試験に合格された受験生の方も、頑張りました。
東京法経学院 笠原裕明先生
次は、東京法経学院行政書士講座の笠原裕明先生です。笠原裕明先生は東京法経学院の福岡校で受験指導を行っていますが、「ゴク楽行政書士 法令編」「同 一般知識編」「行政書士六法&判例」などの試験対策書籍を多数執筆。また不動産法律セミナーの連載でもお馴染みの先生です。
例年書いていますが、試験当局は、合格率を8%程度(平成26年度試験において救済措置が発動されたことを考えると、「程度」より、「以上」に近い感じがします。) にする意向をもっているようです (もっとも、合格率が10%を超えた平成25年度試験後、行政書士の方々が、かなり憤っておられたことを覚えていますから、10%以上だとかなり問題になりそうです。)
平成27年度行政書士試験の合格率については、当初、記述式問題が例年より点数を取りやすかったので、例年通り8%前後になると思っていました。「指定試験機関は、上手に問題を作成したなぁ!」と感心したところでした。
しかし、問題16が没問になったこともあって、合格率が上がりましたね。
指定試験機関は、相当叱られそうですね!!!http://hiroohirooyagi.blog54.fc2.com/blog-entry-1075.html
笠原裕明先生も指摘されていますが、今回の合格率の高さの要因として、問題16が没問になったことがあるようです。行政書士試験は年に1回の試験なので、試験を実施する行政書士試験研究センターにも「喝!」と私も言いたいです。
伊藤塾 志水晋介先生
ここで講師の方のコメント動画を紹介しましょう。まずは、伊藤塾行政書士講座による動画です。志水晋介先生がコメントを行っています。
合格率が高かった今回の行政書士試験ですが、それでも9割近い受験生の方は不合格になる難しい試験です。残念ながら不合格になってしまった受験生の方は、ぜひ次回の本試験でリベンジしてください。
また独学で再挑戦をされる受験生の方もいらっしゃるでしょう。そのような方は法改正や学習法など受験情報が不足しがちです。行政書士講師ブログなどで、受験関連情報を得られると良いと思います。
TAC小池昌三先生
次にTAC行政書士講座の小池昌三先生の動画です。今回の試験の総括をされていますが、次回(2016年度)の難易度予想も動画で言及されています。合格を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
そして今回の行政書士試験に合格し、早くも実務に取り組みたい方もいるでしょう。各行政書士会では単発的に研修等もありますが、大手スクールで実務を短期間で集中的に教えてくれます。このような講座を利用するのもおすすめです。
参考記事 行政書士合格発表、合否通知書の写真・合格証が届く時間と開業実務講座比較|速報試験ニュース
ここまで平成27年度行政書士試験の合格発表について見てきました。合格された方も、そうでない方も、受験を通して身に着けた知識・経験・知恵・ノウハウ等は一生モノの宝です。ぜひ次のステップでも活かして欲しいと思います。