債務整理は弁護士?司法書士?最高裁判所が判断へ【業際問題・動画あり】

最近テレビCMやウェブサイト等で債務整理の広告を良く見ませんか?そうです。債務整理とは借金で苦しんでいる人を、その現在ある借金を整理することによって、再生を目指すものです。

(スポンサードリンク)

この債務整理ですが、大きく分けて3つの方法があります。まず「任意整理」。これはお金を借りた人(債務者)と貸した人(債権者)が話し合い、金利を下げることによって利息や返済額を減らすものです。裁判所など法的機関を通さず、当事者同士で話し合うため、「任意」という表現になっています。

2番目の方法が「民事再生」です。これは法律を基に手続きが進められるもので、裁判所が減額を行うものです。住宅を残したいケースなどに利用される法的手段です。

最後の3番目が「自己破産」です。この自己破産については怖いイメージがありますが、そうではありません。借金をなくし、新しい人生を送ることを裁判所が後押ししてくるものです。戸籍等にも自己破産の記録は残りません。もっとも「支払不能であると認められるケース」「過去7年以内に免責を受けたことがない」など、適用条件があります。

債務整理、自己破産
(画像はイメージです。)

この債務整理は法的手続きであるため、法律家に依頼するのが一般的ですが、その依頼先が弁護士なのか、司法書士(ただし認定司法書士のみ)なのか問題になったのが今回の一件です。認定司法書士が出来る業務は140万円まで。それ以上になると、弁護士だけが取り扱うことができます。

今回、最高裁判所で判断が出されるのは、この140万円が貸主の請求額が140万円以下なのか、それとも依頼を受けた時点での金額なのか、それとも債務整理をした結果、当初の金額が減免されて債務者が得る利益額が140万円以下なのか?という「140万円」の文言の法的解釈に関するものです。

弁護士にせよ、司法書士にせよ競争が激しい分野であり、一部業務においては今回のように業務が一部重なり、その業務がどちらの士業に属するのか問題になることがあります(これを「業際問題」と呼びます)。

この他にも弁護士と行政書士、社労士など業際問題は結構あります。例えば行政書士など以前は「代書屋」のイメージが強かったのですが、最近では試験の難化により優秀な人材が増えてきており、「街の法律家」を掲げているケースもあります。費用の安さもあり、このような業際問題が発生しやすくなっています。

以下、ヤフーニュースより引用

<司法書士と弁護士>業務範囲巡り弁論 最高裁
毎日新聞 6月2日(木)20時22分配信

 司法書士が弁護士に代わってどこまで債務整理を担えるかが争われた訴訟の上告審弁論が2日、最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)であった。業務の線引きを巡っては、日本弁護士連合会と日本司法書士会連合会の間で見解に対立があり、弁論では両団体の見解に沿った主張が繰り広げられた。判決は27日。

 弁論があったのは、司法書士に債務整理を依頼した和歌山県の男性らが「弁護士法が禁じる非弁活動で損害を受けた」として賠償を求めた訴訟。司法書士が債務整理を担える上限額は140万円とされるが、140万円の解釈が1、2審で分かれ、双方が上告した。

 司法書士側は、債務免除の額など依頼人が受ける利益が140万円を超えなければ司法書士が債務整理を担えると主張。男性側は、依頼人の利益を増やそうとして140万円を超えれば司法書士の権限外となる可能性があることなどを指摘し、「司法書士側の主張は採用できない」と訴えた。【島田信幸】

(下のリンク先の記事は削除されています。)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160602-00000073-mai-soci

関連動画

「過払い金返還請求の注意点」。債務整理の段階で過払い金が判明することがあります。この過払い金とは、本来支払う必要がないにもかかわらず貸金業者に支払い過ぎたお金のことです。一般的に「借入期間が5年以上で金利が18%を超える」ケースだと、過払い金が発生している可能性があり、返還請求を考えられると良いでしょう。

この過払い金返還について法律事務所ホームワンが約3分30秒に亘り動画で解説しています。なお動画に登場する弁護士および法律事務所は、今回の裁判とは関係ありません。

スポンサーリンク

シェアする

error: